ポリフォニーの世界(前編その1)

序 先日、『心という難問 空間・身体・意味』(野矢茂樹著)という昨年出版されたばかりの新しい本を読み終え、その内容に感銘を受けた。この感銘を動機としてこの記事を書いてみようと思う。 本記事の内容であるが、まず野矢氏の主張を紹介し(前編)、その後、その中でも特に相貌論における「物語」という概念について取…